「世界一小さいハトを飼ってみたいけど、どんな性格なの?」
「見た目は可愛いけど、人になついてくれるのか不安…」
「ウスユキバトを手乗りにしたいけど、どうすればいいんだろう?」

そんな疑問や憧れを持っている方に向けて、本記事ではウスユキバトが本当になつくのか?どうすれば信頼関係を築けるのか?について、詳しく解説します!
可憐な見た目のウスユキバトと、心を通わせることはできるのか? 正しい知識を身につけ、この臆病で繊細な小鳥との暮らしで後悔しないためのポイントを押さえましょう!
記事のポイント
✔ ウスユキバトは世界最小クラスのハトの仲間
✔ 基本的におっとりしているが、非常に臆病で繊細
✔ すぐにはなつかないが、時間をかければ心を開いてくれる
✔ 焦らず、鳥のペースに合わせることが何よりも大切
ウスユキバトの基本情報 なつくのか?
ウスユキバトとはどんな鳥?

ウスユキバトは、広大なオーストラリア大陸に生息する、世界で最も小さなハトの仲間です。
その大きさは日本のスズメとほぼ同じくらいで、体長は約20cm、体重もわずか40g程度しかありません。その非常に華奢で愛らしい姿は、多くの人々を魅了します。
名前の由来にもなっている、翼のひとつひとつの羽にある白い斑点が、まるではかなく舞う薄雪のように見えるのが大きな特徴です。また、ぱっちりとした目の周りにある鮮やかな赤いアイリングも、ウスユキバトのチャームポイントとして知られています。
穏やかで心地よい「クー、クー」という鳴き声は、聞く人の心を和ませ、その静けさから集合住宅などでも飼育しやすい鳥として、近年人気を集めています。
ウスユキバトの性格
ウスユキバトの性格は、非常に穏和で優しいことで知られています。
攻撃的な面はほとんどなく、ペアで仲睦まじく寄り添う姿は見る人の心を和ませます。
ただし、その穏やかさの反面、臆病でデリケートな一面も持ち合わせています。大きな音や急な動きには驚いてパニックになってしまうこともあるため、静かで落ち着いた環境で優しく接することが大切です。
ここにいてくれるだけで
心がやわらかくなるね🕊💞#ウスユキバト pic.twitter.com/uZlBelx9ph
— のぞみ♪ (@shiroi_tori) August 29, 2025
ウスユキバトの寿命
ウスユキバトの寿命は、適切な飼育環境下で約10年〜15年とされています。
小鳥の中では比較的長生きな部類に入り、一度家族に迎えれば、長い年月を共に過ごすことができる大切なパートナーとなってくれるでしょう。もちろん、この寿命を全うするためには、飼い主の日々の丁寧なケアが不可欠です。
栄養バランスの取れた食事、清潔な飼育環境、そしてストレスの少ない静かな暮らしを提供することが、ウスユキバトの健康と長寿に直接繋がります。
ウスユキバトの価格
ウスユキバトをペットショップやブリーダーからお迎えする場合の価格は、個体の年齢や種類によって異なりますが、一般的には1羽8,000円〜20,000円程度が現在の相場となっています。
ダイヤモンドやシルバーといった美しい色変わりの品種は、その希少性からこれよりも高価になる傾向があります。人によく慣れる可能性が高いヒナからお迎えするか、性格がある程度固まった成鳥からお迎えするかによっても価格は変動しますので、どこから迎えるかもしっかりと検討しましょう。
ウスユキバトの餌
ウスユキバトの主食は、フィンチやセキセイインコ用に販売されている穀物がミックスされたシード類です。
栄養バランスを補うために、小松菜や豆苗などの青菜も毎日与えるのが理想です。また、カルシウム補給のためのボレー粉や、塩土も常にケージ内に設置して、自由に食べられるようにしてあげてください。
ウスユキバトはなつくのか?
ウスユキバトは残念ながら簡単にはなつきません。
ウスユキバトは犬やインコのように、すぐに人と打ち解けるタイプの動物ではありません。その臆病な性質から、信頼できる相手かどうかを非常に慎重に見極めます。
しかし、一度「この人は安全だ」と認識すると、深い信頼を寄せてくれるようになります。
特にヒナの頃から挿し餌で丁寧に育てた個体は、人を親だと思って育つため、手乗りや肩乗りになることも十分に可能です。成鳥から迎えた場合でも、決して諦める必要はありません。
焦らず、毎日優しく声をかけ続けることで、少しずつ距離が縮まり、手から餌を食べてくれたり、飼い主のそばでリラックスした姿を見せてくれたりするようになります。
【ウスユキバト】ヒナ
オーストリア原産の
最小のハト
ヒナから育てれば手乗りにもなります
小型種なので小型のケージで飼育できます🕊️ pic.twitter.com/R3ZbewpBUW— ノーザンみしま (@norzanmishima) May 31, 2024
ウスユキバトの飼育で必要なもの
ウスユキバトとの生活を穏やかで快適にスタートさせるために、以下の飼育用品を事前によく準備しておきましょう。特にウスユキバトが多くの時間を過ごすことになるケージは、心と体の健康を保つために非常に重要なアイテムです。
1.鳥かご(ケージ)
ウスユキバトの家となるケージは、ストレスなく過ごせるように、できるだけ広さに余裕のあるものを選んであげましょう。最低でも幅35cm×奥行き40cm×高さ45cm以上のサイズが推奨されます。中で少し羽ばたけるくらいのスペースがあると、運動不足の解消にも繋がり、鳥の心身の健康に良い影響を与えます。
2.餌入れ・水入れ
毎日のお世話で欠かせないのが、新鮮な餌と水を入れるための容器です。プラスチック製のものは傷がつきやすく、そこに雑菌が繁殖してしまう恐れがあるため、洗いやすくて衛生的な陶器製やガラス製のものがおすすめです。毎日きれいに洗浄し、清潔な状態を保つことを心がけましょう。
3.水浴び容器
多くのハトの仲間と同じように、ウスユキバトも水浴びが大好きです。水浴びは、羽についた汚れや寄生虫を落とし、体を清潔に保つための大切な習慣です。ウスユキバトが安全に入れるよう、体がすっぽり収まるくらいの大きさで、底が浅く安定した容器をケージの床に置いてあげましょう。
4.止まり木
ケージの中の止まり木は、ウスユキバトが多くの時間を過ごす大切な足場です。ペットショップで売られている、太さが均一な加工木だけでなく、自然の木の枝のように太さや質感が違うものを複数本設置してあげましょう。これにより足裏への刺激が変わり、足の病気の予防に繋がります。
5.保温器具
オーストラリア出身のウスユキバトは、日本の冬の寒さが苦手です。特にケージ内が15℃を下回るような環境は、体調を崩す原因になりかねません。ケージの外側に取り付けて、中を優しく温めることができるペットヒーターを用意しておくと非常に安心です。冬場だけでなく、季節の変わり目や、万が一体調を崩してしまった時にも役立ちます。
ウスユキバトを飼うのに適している人とは?
ウスユキバトの飼育は、まず何よりも静かで穏やかな環境を作れる人に向いています。
また、その臆病で繊細な性格を深く理解し、大きな声を出したり、急に驚かせたりすることなく、常に鳥のペースに合わせて気長に関係を築いていける人が理想の飼い主像です。
すぐに結果を求めず、日々の小さな変化を楽しみながら見守れる、深い愛情と忍耐力を持った人におすすめです。毎日の餌や水の交換、こまめなケージの掃除などを、愛情を込めて丁寧に行えるマメな性格であることも、ウスユキバトと長く幸せに暮らすための大切な資質と言えるでしょう。
ウスユキバトがなつくまでのステップ
ここからは、ウスユキバトと心の距離を縮めていくための具体的なステップを紹介します。焦りは禁物です。一つ一つの段階を大切に進めていきましょう。
お迎え初日の接し方と環境づくり
お迎え初日は、ウスユキバトにとって環境が激変する、非常にストレスのかかる一日です。
見慣れない景色、知らない匂い、大きな振動。そのすべてが恐怖の対象です。自宅に到着したら、準備しておいたケージにそっと移し、餌と水をセットしたら、あとは静かな場所に置いて、布をかけるなどして薄暗くし、そっとしておいてあげましょう。
可愛さのあまり構いすぎたり、ケージの前を頻繁に行き来したり、じっと見つめたりするのは絶対にやめてください。まずはウスユキバト自身が「ここは安全な場所だ」と時間をかけて認識し、落ち着きを取り戻すことが何よりも最優先です。
警戒心を解くための接し方
お迎えして数日間、環境に慣れてきたようであれば、少しずつコミュニケーションを開始します。
まずはケージのそばで、優しく名前を呼んだり、静かに話しかけたりすることから始めましょう。
この時、鳥の目線より上から手を出すと怖がらせてしまうため、常に目線より低い位置から接することを意識してください。手から粟穂などのおやつを差し出し、興味を示すのを待ちます。
なついてきた時のサインとは?
ウスユキバトが少しずつあなたに心を開き始めたサインを、絶対に見逃さないようにしましょう。以下のような行動は、警戒心が薄れ、信頼関係が芽生え始めた大切な証拠です。これらのサインが見られたら、次のステップに進む良いタイミングかもしれません。
・ケージに人が近づいても、以前のようにバタバタと逃げ回らなくなった
・飼い主の姿を認識すると、期待を込めたような優しい声で鳴くようになった
・ケージ越しに差し出したおやつを、ためらいながらも少しずつついばむようになった
・飼い主が見ている前で、片足を上げてリラックスしたり、羽づくろいをしたりする姿を見せてくれるようになった
焦らず距離を縮めるコツ
ウスユキバトとの関係づくりで、最も大切で、そして最も難しいのが「焦らないこと」です。個々の鳥が持つ性格やペースを最大限に尊重し、決して人間の都合で無理強いをしてはいけません。
「昨日はできたのに今日はできない」ということも頻繁にあります。そんな時でもがっかりせず、「今日はそういう気分なんだね」と受け入れてあげましょう。
毎日少しずつでも、穏やかな声で話しかける時間を設けること、その地道な積み重ねが、結果的にはなついてくれるための確実な近道になります。ケージの外に出す「放鳥」は、部屋の環境に完全に慣れ、ケージの中で手からおやつを抵抗なく食べるようになってから、慎重に挑戦しましょう。
やってはいけないNG行動
良かれと思ってした行動が、ウスユキバトにとっては恐怖体験になってしまうことがあります。以下の行動は絶対に避けましょう。
ウスユキバトの飼育でなつくか不安な人へ
どんなに愛情を注いでも、すべての個体が同じように「ベタ慣れ」になるわけではありません。なつき方に個体差があることを理解し、その子なりの個性を受け入れることも飼い主としての大切な心構えです。
なつかないケースもある?実例から学ぶ
例えば、成鳥になってからお迎えした個体で、それまでの環境で人との接触がほとんどなかった場合、人に慣れるまでに非常に長い時間がかかったり、一定の距離を保ったままの関係になったりすることがあります。また、過去に人間に怖い思いをさせられた経験を持つ鳥も、警戒心が非常に強くなります。これらは鳥が悪いわけではなく、その個体が経験してきた背景によるものです。
なつかせるには時間と根気が必要
ウスユキバトの信頼を得るプロセスは、一日や二日で完結するものではありません。数週間、時には数ヶ月以上かかることもあります。大切なのは、日々の小さなお世話の積み重ねです。毎日新鮮なご飯と水を準備し、ケージを清潔に保ち、静かに優しく声をかけ続ける。その誠実な行動が、少しずつウスユキバトの心に届き、「この人は自分に危害を加えない、信頼できる存在だ」という認識に繋がっていきます。
ウスユキバトはなつくのか? まとめ
ウスユキバトは、穏やかで優しい性格を持ちながらも、その裏側には臆病で繊細な心を隠しています。そのため、すぐになつくことを期待すると、飼い主も鳥も疲れてしまうかもしれません。
しかし、時間をかけて、鳥のペースを尊重しながら丁寧に関係を築けば、心を開き、深い信頼関係で結ばれる可能性を秘めた、素晴らしい鳥です。その小さな体で示す控えめな愛情表現は、飼い主にとって何物にも代えがたい、日々の宝物となるでしょう。
この記事で紹介したポイントを心に留め、ウスユキバトの繊細な気持ちに常に寄り添いながら、焦らず、じっくりと信頼関係を育てていってください。臆病な一面もその子の愛すべき個性として受け止め、その子に合った最適な距離感を見つけることができたなら、ウスユキバトはきっと最高のパートナーとなり、あなたの毎日に穏やかで、かけがえのない癒やしを与え続けてくれるはずです。
関連記事はこちらから!!




コメント