「ウロコインコが格安で手に入るって聞いたけど、本当に大丈夫?」
「SNSではかわいくて賢そうな姿ばかり見かけるけど、そんなに安く買っても問題ないの?」
「初めての飼育だからこそ、なるべく費用を抑えたいけど…」

そんな疑問や不安を抱いている方に向けて、この記事では『ウロコインコを格安で買うリスク』について詳しく解説します。
ウロコインコは、美しい羽色と高い知能、そして人懐っこい性格が魅力の中型インコです。
その一方で、”格安”という言葉の裏には、知らなければ後悔しかねないさまざまなリスクが潜んでいます。
✔ なぜ格安で売られているのか、その背景とリスク
✔ 購入時に見極めるべきポイント
✔ 飼育開始後に必要な初期費用とランニングコスト
✔ 将来的に生じる可能性のある問題点とその対策
などを中心に、「安さ」の裏側に隠れた現実と、後悔しないウロコインコ選びのコツをわかりやすく紹介します。
可愛いだけでは済まされない、命を預かるという責任。
この記事を通して、ウロコインコと幸せな生活を送るために必要な知識と心構えをしっかりと身につけていきましょう。
ウロコインコを格安で買うリスク6選
1. 「格安」の裏に隠された真実とは?
ウロコインコを「格安」で見つけた時、その価格の裏には様々な背景が隠されている可能性があります。
例えば、繁殖業者による過密飼育や劣悪な環境、あるいは病気や遺伝的疾患を抱えている個体である可能性も否定できません。
販売者はコストを抑えるために、適切な栄養管理や衛生管理を怠っていることもあり、その結果、鳥の健康状態が損なわれているケースも少なくありません。
また、里親募集サイトや個人間での取引では、販売者に関する情報が不十分な場合もあり、後々トラブルに発展する可能性も考えられます。
安価であることだけに目を奪われず、なぜその価格で提供されているのか、その背景を深く掘り下げて考える冷静な視点を持つことが重要です。
2. 健康状態の見極めが難しい
ウロコインコを格安で購入する際に最も注意すべきは、その健康状態の確認です。
安価で販売されている鳥の中には、購入時には気づきにくい、あるいは潜伏期間のある病気を抱えている個体も少なくありません。
外見上は元気に見えても、食欲不振、羽の乱れ、異常なフン、鼻水や目の腫れなど、わずかなサインを見逃さないよう注意深く観察する必要があります。
しかし、専門知識のない一般の方には、病気の初期症状を見極めることは非常に困難です。
そのため、購入前に信頼できる鳥専門の獣医師による健康診断を受けることが理想ですが、格安販売元ではそのような対応を拒否されることも少なくありません。
3. 社会化不足による問題行動のリスク
格安で販売されているウロコインコの中には、ブリーダーやショップでの適切な社会化が行われていない個体も多く存在します。
社会化とは、人間や他の鳥、様々な環境に慣れさせることで、将来的な問題行動を予防する重要なプロセスです。
社会化不足の鳥は、人間を恐れたり、過度に警戒したり、あるいは強い噛み癖や叫び声などの問題行動を起こしやすくなります。
これらの行動は、一度身についてしまうと修正が非常に困難であり、飼い主と鳥の双方にとって大きなストレスとなり得ます。
結果として、専門家によるしつけ指導や、鳥の行動修正に多大な時間と費用を費やすことになる可能性も高く、当初の「格安」というメリットが完全に失われてしまうことも考えられます。

4. 適切な環境が用意されていない販売元
ウロコインコを格安で販売している業者は、コスト削減のため、鳥の飼育環境が劣悪である場合が少なくありません。
狭いケージに多数の鳥が押し込められていたり、清掃が十分に行き届いていない不衛生な環境で飼育されていたりするケースも散見されます。
このような環境下では、ストレスによる免疫力の低下や、感染症のリスクが著しく高まります。
また、適切な温度管理や湿度管理がなされていない場合、特に幼いウロコインコは体調を崩しやすく、命に関わることもあります。
健全な環境で育っていない鳥は、精神的にも不安定になりやすく、新しい飼い主の元でも環境に慣れるまでに時間がかかったり、ストレスからくる問題行動を発症したりする可能性が高まります。
購入前に必ず販売元の飼育環境を自身の目で確認し、不審な点があれば購入を控えるべきです。
5. アフターサポートや情報提供の欠如
適正価格で販売しているペットショップや専門のブリーダーでは、購入後のウロコインコの飼育に関する相談や、万が一の体調不良の際のアフターサポート、さらには正確な情報提供が行われることが一般的です。
しかし、ウロコインコを格安で販売している個人や一部の業者では、販売後のサポートが一切ない、あるいは不十分なケースがほとんどです。
初めてウロコインコを飼育する方にとって、飼育方法に関する疑問や不安はつきものです。
病気や問題行動に直面した際に、適切なアドバイスやサポートが得られないことは、飼い主にとって大きな負担となり、最悪の場合、鳥の命に関わる事態にも繋がりかねません。
アフターサポートの有無も、購入判断の重要な要素として考慮に入れるべきです。
6. 遺伝的疾患や寿命に関わる問題
見た目の「格安」に惹かれて購入したウロコインコが、実は遺伝的な疾患を抱えていたり、近親交配の影響で体質が弱かったりする可能性もゼロではありません。
一部の無責任なブリーダーは、利益を追求するあまり、遺伝病のリスクを考慮せずに繁殖を行っていることがあります。
遺伝的疾患は、生涯にわたる治療が必要となる場合や、短い寿命で鳥の命を奪うこともあります。
このような病気は、幼い頃には症状が出ないことも多く、後になって高額な医療費がかかることで、結果的に「格安」で購入したはずが、かえって高額な負担となるケースも存在します。
鳥の健全な遺伝的背景や、親鳥の情報が不明確な場合は、特に注意が必要です。

ウロコインコを格安で正しく探すには
1. 信頼できる販売元の選び方
ウロコインコを格安で探す前に、何よりも優先すべきは信頼できる販売元を見つけることです。
優良なブリーダーやペットショップは、鳥の健康と福祉を第一に考え、適切な飼育環境を提供しています。
具体的には、店舗や施設の清掃が行き届いているか、鳥たちがストレスなく過ごせる十分な広さのケージで飼育されているか、個体ごとに十分な健康管理がなされているかなどを確認しましょう。
また、販売者はウロコインコの飼育に関する深い知識を持ち、質問に対して丁寧に答えてくれるか、購入後のアフターサポートが充実しているかどうかも重要な判断基準となります。
さらに、親鳥の情報や、出生日、性別、ワクチン接種の有無、過去の病歴など、提供される情報が明確であることも信頼の証です。
実際に足を運び、鳥たちの様子を直接確認し、可能であれば複数の販売元を比較検討することをお勧めします。
インターネット上の評判だけでなく、実際に訪れて自分の目で確かめることが、後悔しないための賢い選択に繋がります。
2. 格安価格に潜む初期費用の罠を理解する
ウロコインコを格安で手に入れたとしても、飼育には必ず初期費用とランニングコストがかかります。
安価な鳥を購入できたとしても、その後の飼育環境を整えるための費用は別途必要です。
例えば、ウロコインコの快適な生活に不可欠な十分な広さのケージ、良質なペレットや新鮮な野菜・果物、水入れ、餌入れ、止まり木、おもちゃ、そして健康管理のための爪切りや体重計など、様々な飼育用品が必要です。
これらの初期費用は数万円から数十万円に及ぶことも珍しくありません。
この表からもわかるように、ウロコインコを格安で購入できたとしても、彼らが健康で快適に暮らすためには、鳥本体の価格以外に数万円から十数万円
また、初めて鳥を飼う場合は、鳥専門の獣医師による健康診断を受けることを強く推奨します。
これは、購入時点では気づかない病気を早期に発見し、適切な治療を行うために非常に重要です。
初期費用を考慮に入れずに「格安」という言葉だけに飛びつくと、後で予想外の出費に後悔することになりかねません。
3. 長期的な飼育コストと医療費の備え
ウロコインコは非常に長寿な鳥であり、平均寿命は10年〜15年、中には20年以上生きる個体もいます。
つまり、彼らを飼育するということは、飼い主の人生において、10年以上の長期的な責任と継続的なコストが発生することを意味します。
日々の餌代や消耗品の費用はもちろんのこと、最も大きな出費となり得るのは医療費です。
鳥は体調不良を隠す習性があり、症状が顕著になった時には既に病気が進行しているケースも少なくありません。
鳥専門の獣医師の診察料や検査費用、治療費は高額になることが多く、予期せぬ手術が必要となる可能性もゼロではありません。
このような高額な医療費に備えるためにも、事前の貯蓄や、鳥も加入できるペット保険の検討は非常に重要です。
たとえウロコインコを格安で購入できたとしても、その後の生涯にわたる飼育コスト、特に医療費への備えを怠ると、経済的な負担が飼い主を苦しめることになりかねません。
4. 家族の協力とライフスタイルの検討
ウロコインコは非常に社交的で、飼い主とのスキンシップを強く求める鳥です。
彼らを飼育するには、日々のコミュニケーションや遊びの時間を十分に確保できるか、飼い主自身のライフスタイルを深く見つめ直す必要があります。
仕事や学業で日中家を空ける時間が長い場合、ウロコインコが寂しさからストレスを感じ、問題行動に繋がる可能性があります。
家族全員がウロコインコを家族の一員として受け入れ、飼育に協力してくれるかどうかも重要なポイントです。
旅行や長期の外出の際に誰が世話をするのか、病気になった時には誰が動物病院に連れて行くのかなど、具体的な役割分担を事前に話し合っておくべきでしょう。
また、将来的なライフステージの変化(結婚、出産、転居など)も考慮に入れ、ウロコインコの世話を継続できる環境が維持できるかどうかも、長期的な視点で検討することが不可欠です。
安易な気持ちでウロコインコを格安で購入してしまうと、その後の生活に大きな負担をかけることになりかねません。
5. 正しい知識の習得と学習意欲
ウロコインコを健全に飼育するためには、彼らの生態や習性、必要な栄養、かかりやすい病気、適切な温度・湿度管理など、幅広い知識を習得することが不可欠です。
本やインターネット、専門家のアドバイスなどを通じて、正しい情報を積極的に収集し、学習を続ける意欲が求められます。
特に「格安」で鳥を購入する場合、販売元からの情報提供が不足している可能性が高いため、飼い主自身が能動的に知識を吸収していく必要があります。
間違った知識や思い込みで飼育してしまうと、鳥の健康を損ねたり、問題行動を引き起こしたりする原因となります。
鳥の飼育は常に新しい発見や課題に直面するものです。
疑問や問題が生じた際に、自ら調べて解決しようとする学習意欲が、ウロコインコとの幸せな生活を支える基盤となります。

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6. 万が一の際の終生飼育計画
ウロコインコを格安で購入したとしても、その命に対する責任は変わりません。
彼らは10年以上生きる長寿な鳥であり、飼い主が高齢になったり、病気や事故で世話ができなくなったりする可能性も考慮に入れる必要があります。
万が一の事態に備え、誰がウロコインコの世話を引き継いでくれるのか、信頼できる預け先や里親候補を事前に見つけておく「終生飼育計画」を立てておくことが極めて重要です。
この計画には、飼育方法、餌の内容、鳥の性格、かかりつけの動物病院の情報などを詳細にまとめておくべきです。
安易な気持ちで飼育を始め、途中で放棄してしまうようなことは、鳥にとっても飼い主にとっても悲しい結果しかもたらしません。
ウロコインコを飼うということは、その命が尽きるまで愛情と責任を持って向き合うという覚悟が必要なのです。
ウロコインコを格安で買うリスク まとめ
ウロコインコとの生活は、確かに多くの喜びと感動をもたらしてくれる素晴らしいものです。
しかし、それは彼らの特性を深く理解し、適切な知識と準備、そして何よりも揺るぎない愛情と責任をもって接することで初めて実現します。
「ウロコインコを格安で手に入れたい」という気持ちは痛いほど分かりますが、その安価な価格の裏には、鳥の健康や飼い主の経済状況、精神状態にまで大きな負担をかけるリスクが潜んでいます。
安さだけを追求するのではなく、鳥の健康状態、育った環境、販売元の信頼性、そして購入後のサポート体制など、多角的な視点から検討することが、最終的にあなたとウロコインコ双方にとっての幸せな未来に繋がります。
価格以上の価値を彼らの健康と幸福に見出すことこそが、真にウロコインコを愛する飼い主の取るべき道ではないでしょうか。
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